ゼーガペイン

第二十六話「森羅万象(ありとあらゆるもの)」

サブタイトルとは裏腹に、ありとあらゆるものの存在を肯定するわけではなく、主観的に気に入らないものはみんな排除すればそれでハッピーエンド、という素敵な最終回。 その、どこまでも熱血ロボアニメ的なドラマツルギーから逃れられないさまは、いくら電車…

第二十五話「舞浜の空は青いか」

クライマックス最終決戦で大盛り上がり、という算段だと思うのだが、どうにもさっぱり盛り上がらない。 だって本来、戦いの中心にあるはずの「正しき人類の未来」をめぐる議論を主人公サイドが放棄してしまっているのだから。 相手の話をただ頭ごなしに否定し…

第二十四話

さてどうしよう? 真相はどうやら前回でおおむね出尽くしたようで、あとはもうバトルとまとめ? そのバトルはシン&アビス組とオケアノス組にドラマ的葛藤がさっぱりないので、ただのお邪魔キャラ排除ゲームにしかなってない。 まとめその一の、シマ司令入滅…

第二十三話

最終決戦スタート。 ちょっとマトリックス第三部みたいだったりスターウォーズのデススター攻撃みたいだったりするがそれはいいとして、前回あたりで集合してきた皆さんの自己犠牲展開とかは、ただの捨て駒が捨て駒的挙動をとっているようにしか見えないので…

第二十二話「ジンフェータス」

シマの正体、そして最終決戦。作中キャラも言っていたことだけど、コピーは出来ないがクローンは出来るとかもうわけがわからない。確かに、物理現実でも可能な遺伝子のみのコピーでゼロから育てるという類の「クローン」ならば可能ということもできるだろう…

第二十一章「戦士たち…」

戦艦のへさきのような頭の先輩に戦士の過去があったり、彼がマトリックスのサイファー化したりする話。そして最終決戦前夜? うーむ、非常に微妙なテーマの提示と話の展開だ。 まず、今までろくに性格付けされてなかったキャラが反旗を翻しても何の面白みも…

第二十話「イェル、シズノ」

月ねえ。状況を説明するためだけに仮想現実の月のイメージを作り、そこに列車を走らせるシマ&シズノは実はけっこうお茶目な人たちであるけれど。やっぱりばれたらどうしょうもない場所に自分らの希望を置くのは戦略的にまずいと思うのであった。あと、この…

第十九話「ラストサパー」

いきなりコスプレショー! 何やっているんですかチャイナさんたちは。とか思ってみていたら、前回の予告でやっていた、推理もののしょぼいパロディみたいなことをそのままやりだして、さらに困惑。内容的には笑うところじゃないしねえ。 シマ司令とシズノの…

第十八話「偽りの傷、痛みは枯れて」

直接対決の波紋。『なにがリョーコに起こったか?』という話。 こわれたフォセッタさんがかつての活き活きとしたキャラクターを失っているのは、とても寂しい。と同時に上手いとも思う。安直ではあってもこうすることで人とAIの差別化が出来ている。 リョ…

第十七話「復元されし者」

物理現実の優位を語る……どころではない十七話。どちらかというと、高度に進化した科学は魔法と区別がつかない、という話でありました。てゆーか非科学的? ともかくも、彼我の戦力差は圧倒的で、ストーリー的には絶望観が漂う展開のはずなのだが、敵の能力が…

第十六話「復活の戦場」

リセット、そしてリョウコの残酷な復活。 なにかこう、面白いと言うのがはばかられる重さである。放映開始当初はこんなはなしになるとは思いもしなかったから、いい意味で、豪快な裏切り、といえるだろう。 前半はリセットがらみで、カウントダウンとリレー…

第十五話「リインカーネーション」

♪カーネーション! リインカネーション! という歌がありますが、それはともかく、リョーコの復活と舞浜世界の「リセット」のダブルミーニングなサブタイトルである。そしてそのどちらも、キョウにとっては残酷な結果になりそうな予感でいっぱい、という訳で…

 第十四話

リョーコ消滅の余波。 死者の面影を探して町を流離うキョウや、データを必死に探すシズノという対比は、それぞれの受けたダメージの大きさの違いという異常に、彼らの性格の違い――現実に向き合おうとしつつもつい情緒に逃げるキョウと、情緒に飲まれることな…

 第十三話「新たなるウィザード」

なんとこうきたか! っていうかタイトル半分がた嘘じゃん! 新たなるウィザードもういないよ! いろんな意味で! (完全消滅ならもちろん、ウィッチでも) 失礼。 持ち上げて落とすってのは基本だが、これは落としすぎという気もする。リョーコの消滅からエ…

 第十二話

カミナギリョーコの覚醒。 「選べ、もう一度!」と誰にいわれたんでしょうか というのは、おいておくとして。 リョーコがこの世界の現実をあっさり認める、というのは意外性がありつつも、リョ―この性格と秘めた強さをうまく表していて巧い。 が、もうひとつ…

 第十一話「残るまぼろし」

情報存在の死についての一編。 もうすこし哲学方面からのアプローチをするかと思っていたんだけど、この辺はあくまで常識的に突き進む。 もっとも、キョウが「感情があるから真実で真実だから生きている」というところで思考停止をしてしまった時点で、予測…

 第十話「また、夏がくる」

まず、前回の疑問についてのひとくさり。 量子データは本質的にコピーが不可、なんだそうです。じゃあ量子データ以外の記述法を使えばいいじゃんとか、データが多すぎるなら圧縮とか、一部のみのバックアップとか、未来らしい「魔法と区別がつかない」技術で…

 第八話感想補足、あるいは存在と認識

何日かまえに八話感想の一部が2ちゃんねるに引用されて、数名の方がその内容についてコメントを書かれていました(*出典は末尾に)。そのこと自体は別にどうということではないのですが、それがいささか見当はずれの内容だったので、ここで若干補足をして…

 第九話「ウェットダメージ」

量子コンピューターによる転送における欠陥なんかがメイン。 素人考えだと量子転送と情報の劣化は違う次元の問題のような気もするが……。やはり量子転送をネタにした『タイムライン』ではこういう問題は出てこなかったような気もするので、ちょっと調べてみた…

 第八話「水の向こう側」

どうやらここまでで、覚醒編という感じ。 データでも人間、僕らはみんな生きていると、まあ当たり前のオチである。「もったいぶって最後は愛かよ」なんてメタとも、他アニメへの批判とも取れる嫌味を言って、あとあと跳ね返ってこなければいいんですが。 っ…

 第七話

ひたすら鬱々とする主人公と、鬱要素のない傭兵カップル(顔の傷のようなもの――侵食かね――があるいは鬱要素かもしれないが)のバトルの二本立て。ドラマ的にはつなぎの回。 リョ―コの友達がハンバーガー屋で三人組と繰り広げる小芝居がちょっと面白い。ゆか…

第六話「幻体」

ようやく設定開陳。もやもやがようやく晴れる。あーすっきり。 しかし、人類がデジタル化、はいいとして、哲学に詳しい熱血主人公って珍しいね。でも「デカルトはベタ過ぎる」って、どこのメタキャラですか。ゲームマスターに文句を言ってるんじゃないんだか…

第五話

徐々に「現実」が見え始めるという一話。 三人組と主人公の対立の原因がわかるくだりとかわざとらしいにもほどがあるが、いつまでもひっぱられても困るしね。 キャラクター的には「実在」のシズナより、「架空」の幼馴染のほうが圧倒的に上手く描かれている…

 第四話

ううむ。 主人公でなくても、そろそろなにがどうなっているのかちゃんと教えて欲しい気がする。世界の実像は、解明すべき謎ではなくて、物語の出発点じゃないのか? マトリックスでいうなら赤いカプセルを飲んでからが、真の戦いのはじまりなわけで。 とはい…

 第三話「デフテラ領域」

ゲームに見せかけた現実と見せかけたゲーム? あるいはデータだけ転送した別世界? 壁の文字はギャグになってました。脚本は久しぶりに見かける村井さだゆき。壁の文字が彼のアイディアだったら、これはかなりやばいぞ。ギャグシーンになっちゃってるもの。 …

 第二話

実は、この番組の事を本気で忘れていたりするのだった。機械は物覚えがいいのでちゃんと録画してくれていたのだけど。第一話のインパクトって大切だなあ(その意味ではハルヒとかは正しい。その意味では)。 さて、状況が徐々に見えてくる。しかし世界がほと…

 第一話

サンライズによるロボットアニメの新作だが、なにやらやたらと既視感が。っていうか新作に見えない。手堅いと言い方も可? しかし、初見の驚きのないSFってのはどうよは思う。SF作っているつもりはないのかもしれないが。 なんにしても主人公はアクエリ…