第十二話「12月24日ChristmasEve/12月25日 さよなら…ウメ先生」

 最終回、そして、珍しく二日にわたる話。

過去のファックスやら、イライラの正体と思しき人物、登場。釘宮先生でした。彼女から吹いてくる新しい風によって停滞ムードが消滅、くわえておなじみの面子の新たな側面(サエさんの妹萌え――あんまり現実ではみられないものだが……)が描かれ、見る側の気分もリフレッシュしたところで、「ひとまずの別れ」という、いい具合に放映とリンクした話題で、全編の幕となる。
 錯時法を使うなら、こういう風に使えというお手本のような素敵な構成でありました。かのはー欄エリスンの例の短編の有名な台詞が思い浮かんだりもしました。

 細かいところでは、運動会ではどうやら勝ったらしいことをさりげなく示してあるのがにくい。
 この調子で、あと一クールぐらいあっても良かったのではと思わないでもないが、新房組の演出は長期化すると、悪い方向にマンネリ化するので、惜しまれつつ去るというのがちょうどいい頃合いであるのかもしれない。いや、しばし充電の後の二期、というARIAパターンなら平気か?。

 ところで、今回見てて思ったのだが、ひだまり荘の四人って家族のアナロジーなのかもしれませんな。サエさんがお父さんでヒロさんがお母さん、ゆのが子供、宮子がペットという。(作者がそんなこと考えているというよりは、話を円滑に進めるにむいている役割を四人に割り振るとそうなるというだけのことなだけの話という気もしますが)

 とまれ、事前になんの期待もしてなかったどころか予備知識もないアニメが楽しいと、ちょっと得した気になりますね。