第九話「9月4日、裏新宿の狼」

時間は夢を裏切らないとか、夢はいつしか人を食うとか、ちょっとだけ真面目な第九話。

毎回毎回この調子だったら、一体どこの真剣十代しゃべり場だと文句のひとつも言いたくもなるのだろうけど、アクセントとしてあるぶんにはそう恥ずかしくもない。

しかしそんなことより今回はやたらと宮子がリリ(フロム金色のコルダ)に聞こえたのが気になりました。「なのだ」を連発しているところからして、わざと仕込んだ可能性大だが、それだとちょっとやりすぎであまりネタとして機能してない気がする。リリもいうなれば「夢で出来ている」ものであるから、内容的に無縁というわけではないが……。

そういえば、またサエさんがらみで妙な伏線が。恋愛小説が全て実体験が元ネタというのが真実ならば、これもまた痴情のもつれであるかもしれませんが、ふかしっぽいしねえ。さて、残り三話のどれで解決するんでしょうか。時系列的には次の十一月、そしてたぶんその次と思しき(四月をファイナルと仮定した場合)、十二月あたりで結論が出るのかな。このまま謎に終わっても、日常の一コマを切り取るだけ、という作品コンセプト的にはありだけども、気になるところではある(気にさせる、という時点で作品としては充分成功しているという言い方も出来ますね)。