第二話

(コーラス)
「YoYo。トウキョウトライブTwo、エピソードTwo。どうよ、感想?」 
「見たよトウキョウトライブTwo、印象はBミョウ。どうしよう佐藤!」
「モードはハードで、ビートに抱かれて、ビートに乗せてゴーゴー?」
「Yeah。そして始まる今唯一のBboyアニメ。チャンネル回して録画セット、うつつの狭間ではじけるユメ。見るざるものは語るべからず、語りたいなら見なければダメ。アレデモナイカコレデモナイカ、ループはループでループはループでループはループ」


というわけで第二話である。正直テンポはいまいち。妙にもたついた屋上追跡のシークエンスは、アクション的な見せ場というよりは、カイとメラの性格描写が主体であるので(どこか破滅的なメラと、現実的なカイ)、問題はないのだが、二人が睨み合って、メラの瞳に映るカイの瞳に映るメラの瞳に映るカイの瞳に映るメラの瞳に映るカイの瞳に映るメラの瞳に映るカイの瞳に映るメラの瞳に映るカイの瞳に映ると、いつまでも繰り返すくだりとかは、意図もよくわからないし、カッコよくもない。うえだゆうじが飛び込んできて死ぬところも、それぞれの位置関係をよく見せてないから、瞬間移動してきたように見えてしまう。コンテも脚本も佐藤竜雄がやっていて、何でこうなってしまうのだろうか。いやむしろ両方自分でやったせいで客観性を見失ったか?

よくわからないといえば、この世界の治安状態もよくわからない。日本刀を持った狂人が暴れていても警察は出てこないのか? なんか空き缶を回収するみたいに、一般人を誘拐したりしているし。
世界観も謎だ。メラやカイもあれだけ普通の人間らしく、落下しての怪我ないし死を恐れていたような描写だったのに、あの高さから落下して足も痺れないってなんであろうか。宝町の二匹の猫の親戚だろうか?  ファンタジーとリアルのどちらをいくのか、はっきりしてほしいところ。

しかし、「リアル」に片足でも突っ込んだことでよかったこともある。
吉祥寺の町の描写だ。
新宿なんかはアニメに出てきても別に珍しくもないが、吉祥寺はあまりアニメで見ることはできないので、「おおサンロード!」、とかご当地もののテレビ番組を見るような気持ちで楽しめる。もっともこの世界に地続きで、リリアン女学院があるかと思うと(あるいはあの瞬間も、由乃さんや祐巳たちが買い物に来ているかもしれない)、いささか複雑なものがあるが……。

(コーラス繰り返し)