第七話

 サヨの話。サヨ編は前シリーズでも屈指のできばえのエピソードがすでにあり、比べてしまうと非常に分が悪いのであったが、しかしそれでも今シリーズに入っての最高作だったと思う。細かい遊びやパロディはもはや楽しいというより、眼をくたびれさせるだけにしかなってないとはいえ、クラスメイトのキャラを見せつつ、スラップスティック調にテンポ良く二十分を押し切った。

このレベルでメインのクラスメイトの個別エピソードを消化していってから、妖精だのアイテムだのを出す展開にしていったなら、だいぶ印象が違っただろうに。

 まあ作り手の言い分もわからないでもない。
 今回、パクテイオーシーンがまったくなかったことからも判るように、キャラクターを掘り下げるとカードネタとは水と油で、といってカードを後回しにするのは販売戦略上許されず、出来るだけ多くのカードを編で扱わなければならなかったのだろう。これがあったっているとするならば気の毒なことだけど、そうであっても見る側としてはそんなことはどうでもいいので、これはやっぱり企画段階で不幸な巡り会わせだったとしか言いようがないのであった。