第十七話「鏡夜の不本意な休日」

 鏡夜の内面に迫った回。原作との比較でいうとナイスアレンジ。そう考えなくても、よくまとまった一編といっていい。

 アレンジというのはたとえば、れんげ姫とホスト部戦隊であるとか、環と犬とか、声もポーズもゲンドウな鳳父であるとか、そういうエピソードレベルでの追加にくわえて、鏡夜の目に映る環というような内面描写もより丁寧に描いている、ということである。台詞のリフレインを強調し、綺麗なサゲをつけたあたりの構成の上手さも特筆しておきたい。

 数少ないハルヒ鏡夜ラインのエピソード(骨董屋の詐欺告発の前段としてあった)を切ったのはちょっともったいないが、話のピントがぶれるという判断なのだろう。

 小ネタでは、最初は無関心だったくせにいざショーが始まると妙にはまっているモリ先輩がよかった。