蟲師

第六話「露を吸う群」

蟲にとりつかれることで、幸せを見つけてしまったものと、それを利用して無関係に幸せを売ろうとしているものの話。 後者は当然のことならが「人の罪」であるので裁かれるが、前者は裁きようがない。蟲はあくではないし、蟲の世界に魅入られるのも「生けとし…

第五話「旅をする湖」

豊饒の海は青くない。プランクトンが豊富で、無数の魚が生きていける恵み深き海は、濃い緑に濁っているのだという。どこまでも澄みわたって青い海の美しさは、いってみれば砂漠の無慈悲な美しさにも似ているのだ。 というようなことをみているときに思い出し…

第四話「枕小路」

今回は悲劇。 「予知過剰」の恐怖とか無力感を描くかとみせて、ひっくり返すのは面白い。大津波の夢を見なかったことが、伏線であると同時にミスディレクションになっているわけですね。 ビジュルよりもシナリオの妙で見せる回ではあるが、夢と繋がった屏風…

第三話「柔らかい角」

前回の「視覚」を巡る物語と対を成すような「聴覚」を巡る物語。しんしんと雪の降り積もる村の情景が素晴らしい。 「阿」に憑かれた娘の体感している症状を視覚的に表現するシークエンスは前半の白眉で、似た手法は映画『デアデビル』などでも試みられている…

第二話「瞼の光」

第一話ででてきた「地下の光の流れ=生命の根源のエネルギーの脈」を巡る話。 ギンコの片目は隠しているどころか義眼なのだった。ただしその目玉は別に生きていたり、ギンコの父親だったりはしなかったのだが。最初目の色が同じだから、両目とも義眼の百鬼丸…

第一話「緑の座」

ずっと気になっていた作品だったのだが、第一話を見損ねてしまったことでふてくされ、二話以降を録画しただけで放置していた一品。このたびDVD第一巻をゲットした(新品だが安かった。二千六百二十五円でお店の割引も利いた)ので、年末特番ラッシュで生…