レ・ミゼラブル 少女コゼット

第十三話「ジャンバルジャンとコゼット」

コゼット救出編後半にして、コゼット不幸編の終結。第一部完。すっきりである お話的には、水戸黄門にも通じる救出のカタルシスがメインではあるが、作品を支えているのは、テナルディエ夫妻の小悪党振り。コゼットに対しては憎悪をぶつける反面、娘たちには…

第十二話「ひとりぼっちのコゼット」

アニメとしてはおそらく前半の最大の山場であるコゼット救出編の前半だが、Aパートは、アニメオリジナルの設定の解消がメイン――ようするにガヴローシュとシュシュの去就である。そこそこあっさりお払いボコになってしまったけども、一話じっくりかけてシュ…

第十一話「サンプリスの嘘」

どこまでも空気の読めないジャヴェール(次回予告漫才でフォローされているように、悪人ではなくてなおかつ、存在がものすごく迷惑、というキャラは強烈だ)。そして、さらばファンティーヌ、さらに、たぶんシスターサンプリス最初で最後の晴れ舞台、という…

第十話「迷いのマドレーヌ」

マドレーヌの懊悩。行くべきか行かぬべきか、それが問題だ、というのをじっくりやる前半。 薪の場面でのディズニー&サイレント映画的に煽る音楽は、逆効果な気がするが、ミリュエル司教がでてきて、マドレーヌが決意するまでのくだりで流れる音楽は勇壮で美…

第九話「テナルディエの悪だくみ」

重い。重すぎる。 融通のきかないジャヴェール。悪辣なテナルディエ。漫画の元は戯画であるというのを強く認識させられるような強力なキャラクター性が光り輝く。そのぶんマドレーヌ氏はいまいち弱い(これは彼の思想的バックボーンであるミリエル司教の出番…

第七話「迷子のエポニーヌ」

ほぼオリジナルストーリー。 原作では(以下、未読者配慮で反転します)暗黒のヒロインとして大活躍するエポニーヌを、ここでじっくり描いておこうというわけなのだろう。 しかし見終わっているとエポニーヌよりも、どんどんたくましく育っているコゼットのほ…

第六話「コゼットの誕生日」

ファンティーヌの失墜と、ジャヴェールの暗躍。 ここからしばらくは見ていていちばんストレスのたまるパートなので仕方ないけど、やはりつらいものがある。 とくに、ファンティーヌサイドは、ベタな悪役ではなくて、いじめや排他性の延長としての悲劇、とい…

第五話「ジャヴェールの疑惑」

マドレーヌ氏の献身とその足場のかすかな綻び、にはじまり、各所で、状況が悪化し始める、という話。 先の展開を知っていると、安心もできるが、回避できない不幸の伏線がはっきりわかるので先に気分が悪くなったりもする。 そんななか、原作ではさくっと飛…

第四話「お母さんの手紙」

タイトルが示すようにほぼ限りなくコゼットだけの一話。あと、ジャヴェールとファンティーヌ。 原作をちびちびとながらようやく読み始めて、このあたりはちょうど過ぎたあたりなのだが(「堕落」の章を読み始めたところである)、そこからわかるのは今回が、基…

第三話「新しいともだちシュシュ」

ええと、地獄通信にはどうしたら繋がりますか? みていて、いつ犬が殺されるかと不安で不安でしょうがなかったのだけど、さすがに名作劇場の枠がそれを許さない(原作にもいる犬なのかもしれないが)。でもあの世界だと平気で殺されそうな気がします。ぱっと…

第二話

前回の続きと、その三年後、という構成。 コゼットの苦境は、そこそこシビアに描きつつもやっぱりかなりマイルド。やりすぎれば見てられないし、ぬるすぎれば、話に説得力がなくなるので難しいところ。 お菓子がらみでいじめっこに一矢報いる展開は、見てい…

第一話

名作劇場の復活ということで、桜井弘明を監督に、ユーゴーの名作をアレンジしてのアニメ化。原作はもっているけど読んでないの黄金パターン。 さてしかし、こういうのはどうなんだろう? 今回のメインはコゼットが強欲な夫婦の家に騙されて預けられるくだり…