第三話「新しいともだちシュシュ」

 ええと、地獄通信にはどうしたら繋がりますか?
 みていて、いつ犬が殺されるかと不安で不安でしょうがなかったのだけど、さすがに名作劇場の枠がそれを許さない(原作にもいる犬なのかもしれないが)。でもあの世界だと平気で殺されそうな気がします。ぱっと見の虐待はそれほどでもないが、借金の猶予に成功しないと食事を抜かすと脅すとか、見る側の精神にじわじわと来る陰湿さがきつい。一年間やる話なんだから、まだまだ溜めの期間だとわかっていてもやっぱりきつい。とくに、街のほうでは少年が普通に暮らせているのが描かれているだけに、理不尽さがアップ。うーむ。

 コゼットのほうはそんな風で見ててとても疲れるのだが、マドレーヌ市長のパートはくたびれず見ることが出来る。今回は特にジャベール対マドレーヌの対決がいい。抑制された演出もさることながら、ジャベール(松本タカシ)とマドレーヌ(菅原正志)の渋い声のやり取りが素敵だ。ここの部分の舞台劇的なかっこよさを思うに、なにも無理やりコゼットパートを作らないでも作品としての売り
は十分で、ドラマ的にも無理なく成立したんじゃないかなと思わないでもない。いや、やっぱり可愛い女の子を出さないと駄目なのか。
 
 しかし、最後にのんきに手紙を出す母親のシーンはいろいろな意味でひどい。お人よしすぎるのは、もうしょうがないにしても、会いに行かない(行けない)理由がさっぱり説明されないので、感覚的に論理的にもまったく許容しがたい人になってます。
 
 次回は、犬が巨大化していたのでまたすこし時間がたつのか? 予告のトークはどんどん場当たり的になってきている気がする。まさか詳しいことは原作を読めと言い放つとは思わなかった。桜井作品的には、『魁!クロマティ高校』で先例がある手だけど、それをやっていいジャンルとやってはいけないジャンルがあると思います。
 しかし、これはやはり読むしかないのか?