第九話

 おそろしくあっさりあきらめている兄の姿になんか納得。車掌に話して、次の駅で先行車を足止めしてもらうとか、やりようはいくつもありそうなのに、あくまで「妹に逃げられた不幸な自分」に耽溺。そういうやつだよなあ。
 他方、再びドラマに参加を始めた少年は、ものすごい棚ボタでからだのところへ到達。いとこの小清水亜美が先生のところにとまろうとか言っているときに、まさか過去の先生がペンションのオーナーだったら偶然がすぎてギャグだよなあ、とか思っていたら本当にそうなのだった。偶然がすぎてギャグです。それにしても、どの駅を降りたとか、どの列車に乗ったとかは兄に聞いたんだろうか? っていうかそこまでわかっているなら自分で探してください、お兄さん。というかだ、変身してることを隠しているなら、なに教えても意味ないじゃん! つまりあれか、どうせ見つからないだろうと踏んで、情報を半端に漏らしたのか。しどいしとだよ。
 とまあ、シナリオはかなりぼろぼろなのだが、少年をあの手この手で後押しする女性陣の細かい芝居とか、妙にむちむちしたからだつき(この世界の女性は、南国かと錯覚するぐらい地肌をそこここで露出させるのが好きですな)とか、丁寧な作画とか、見ていて退屈はしない。もう面倒だし、みていていらいらするから、兄貴はできるだけ話に関わらせないようにして、少年とからだの話にしないかね。来週、正体がばれるみたいだし。