第二十五話「太古の夢跡」

ラスいち。
 前回の顛末(クーヤ哀れ。ある意味幸せだが……)で、場を重たくして、ハクオロの決意を印象づけた後、ダイジェストのようなすばやさで敵本陣に突入。クーロンズゲートのラストステージを思い出したよ。

ここで一挙に、まあありがちといえばありがちの(たぶん最終戦争後の)人の住めない世界とか人工進化とか世界の調整者とか、そういう世界観が一挙に開陳される。
ただ、そうしたSF設定と契約者とか「神」であるとかの、むしろファンタジー(オーバーテクノロジーという感じではない)的な要素がうまくかみあってない気もするも事実。グインみたいに宇宙人ということで全部SFで回収したほうがよかったんじゃないかなあ。

手札が――多少、違和感があるにせよ――揃ったところで、理屈で迫る池田秀一にたいして、情一辺倒の小山力也という構図と相成る。ゼーガペインなんかと異なり、元がロジックの話ではないから――CMでも言っているとおりに、家族とかそういうのがメインである――、これは間違っていない。
 かくして、世界の命運をかけて、というか、カミュ奪還目的とはいえ、ほぼ一方的にハクオロ側が喧嘩を売って、戦う二体のマッチョエヴァンゲリオン(見ていたら顔がギャオスに似ている気もしてきた)、というところで次回。さて、ハクオロさんは「家」に帰ってこられるのかなあ。

ちなみに、間違っているのはあれです、ストーリーの上でどうしても欠かせないアルルゥエルルゥはともかく、べナウィ以下、国の幹部クラスが全員ハクオロについてきてしまったところ。赤いスライム戦なんてどう見てもただの時間の無駄である(ゲームでは倒すべき障害なんだろうが、この場合はまったくいらなかったと思う。真カミュとの対話から一気にディーが出てきて問題なかった)。王の不在を守るのも臣下の役割だろうに。