第十二話「COYOTE」

はじめましてフランカです。広橋涼さんの声で読んでください。まともに書くと角が立ち過ぎる気がするというので緩衝材として口真似されてます。でっかいお手数かけますがよろしく。

海賊王の宝を巡る大冒険、今回、これで最後なのに、まったく盛り上がっていません。怖いおばさんは実は機械化人間で人間一般が憎くてしょうがなかったようです。ミスターたちやパパとなにか因縁があったわけでもなく、パパの宝にとくべつ執着はなかったみたいで、いったいなにを必死になっていたのかさっぱりわかりません。人類皆殺し計画でもやるんだったらまだわかったんだけどなあ。

さてともかくもこれで最終回なんです。でも、わたしは最後までろくに活躍させてもらえませんでした。言った台詞は、そうだねミスター、うんミスター、ミスターなら何とかしてくれるよ、がとても多かった。宮崎アニメ的に大人の海賊より大人な子供ヒロインかと思ったら、ただのおまけの子供だったのです。ないかとてもむなしいです。

でも、むなしいのはカタナもビショップも、十二姉妹の皆さんも一緒なので、仕方ないと思うことにします。一度も会ってないですがアンジェリカさんとチェルシーさんもそうだったと思います。スワンプさんなんて、最初のいんちきゴスペルが最大の見せ場でした。最終回では顔は笑ってましたが頭のアフロが泣いてました。

大体お話の中ではあれだけ人気のミスターのどこがいいのかさっぱりかわかりません。大塚明夫さんのお父さんの周夫さんがやっていたポルコ・ロッソ的なクールさがほしかったのでしょうか?(*) 
かっこつけたせりふとタバコくわえてニッカリしているだけでは、それは無理だと思いました。いつも運か偶然かご都合主義でなんとかなっているだけにしか見えないので、かっこいいと思いようがないのです。

お話も二時間ものの映画でもこの倍は内容があるのでは、というぐらいの中身で、宝捜しだけで全三話ぐらいでまとめるか、宝捜しまでの道中をロードムービー的に一話完結の独立したエピソードで見せていって――毎度毎度アンジェリカさんたちとかち合ったりしながら、十二姉妹の追撃と逃れつつ、行く先々の星でぶつかるトラブルと戦っていくわけです――、そのなかで、テーマである「コヨーテ的なライフスタイル」を多角的に見せていく、というわけ。
エピソードごとにいろいろなスタイルが試せるし、話はだれないしでいいこと尽くめだと思うのですが。あ、作るほうが大変か。

ともかくも、エンドクレジットで、あのイントロだけがやたらにかっこいい主題歌が始まったときに、充実感を覚えた人はいったいどれだけいたんでしょうか。脚本と演出の人たちだけだったりして。

結論、かっこいいとは少なくてもこういうことじゃない。
ふう。長くしゃべって疲れました。
それではみなさん、さようなら。


(*)コメント欄の指摘にあるとおり、ポルコを演じたのは、大塚周夫でなくて、森山周一郎。同じ文字を含んだ名前であったために、フランカが勘違いしたものかと思われる。(この註、20060925追記)