第十二話

昔の偉い人は言いました、「ひとつの話が終わってから、次の話をはじめなさい」と。
そういうことである。

ゆうじの変身と香月の美化された過去を思い直す(つまり現在を直視することへの第一歩)、という話と、再度の別離というイベントをあわせて、一気に最終回でまとめたかったのは、まあわかる。
でもそういうのは、今まで毎回きっちり話を落としてきた場合にやれることでしょう。だらだらと引っ張ったつまらない痴話喧嘩が一段落して、またすぐさま話を引っ張るのは、なにか勘違いしているとしか言いようがない。
手紙の話は今回でまとめて、最後だけ引越しの話で「続く」ぐらいが身の丈にあったつくりではないだろうか。

作画も演出も結構いい感じなだけに、こういうはずし方は非常に惜しい。