第二十話

 脚本の人はすごく頑張った。はっきりいってもうこの漫画にはもったいないくらいに頑張った。演出もけっこう頑張った。

 播磨の心理を丁寧に書き込むことで、物語の芯を太くし、なおかつオリジナルのギャグ(鰹ミサイルとか)を投入、シリアス一辺倒にならないようバランスをとりつつ、他のキャラクターも抜かりなく話に巻き込んで、クライマックスのパーティ会場まで突っ走る。
 がしかし、天満のパート(カレーの皿)と播磨のパート(漫画)がどうやっても噛み合わないネタなので、土壇場のところでお話がちぐはぐになりドラマは肩透かしになってしまう。ようするに原作者が悪いわけだが、ここまで作ったのは立派。立派すぎるぐらいに立派。

 もうあとは好きに作っていいと誰か言ってあげてください。具体的には原作無視して完全完結希望。あの修学旅行編もこういうふうにがんばって作らせるのは気の毒すぎです。