第四十二話「響く、歌声」

 ディーヴァによるカイ奪取作戦、漁夫の利的に小夜をゲットするソロモン。微妙にフラグが立ち始めた気がする新聞記者とマオ。死にそうなデヴィッドと科学者の間にようやく心のふれあいが、とあっちこっちでラヴな気配が充満。おかげでディーヴァの歌声と謎の薬品による人類翼手化計画(ただの死人兵団の売込みじゃあないだろう)の話がどうでも良くなってしまった。まあ、シュヴァリエの陰謀みたいなのは作中キャラの多くがどうでもいいような感じなので、それぐらいの扱いでいいのかも知れないが。

 ハジの強さがどうにも不明。シュヴァリエより明らかに弱いシフに苦戦してみたり、シフより明らかに弱い翼手にも苦戦してみたり、と思うとシフが苦戦した死人兵団を圧倒してみたり、死人兵団よりさらに強いジェイムズよりさらに強い藤原啓治オカマのぶちのめしてみたり。でも、本気モードアンシェルや本気モード藤原オカマにどうあがいても勝てそうにないのは哀しい。と、同時にその戦力差で今後の展開をどうするつもりなのだ、とも思う。ソロモンよりも弱そうだし、ソロモンは最後まで生き残らないのは必至だし、そしてなにより小夜が弱いし。

 登場人物にほとんど戦略家がいないから、劣勢をどうにかひっくり返す策がある、というふうに想像できないのが、対決ものとしてはとても痛い。ただの正面激突バトルとなるとやっぱり実力伯仲じゃないと面白くないしねえ。といっていきなりパワーアップもどうだろう? はて、どうするつもりなのやら。