第七話「狼と正しい天秤」

第二部スタート。
 相変わらず、教会だの銀貨の相場だのと、一見本格的な話題で話を転がしていくのだが、第一部のパターンからするとどうせ最後はどうでもよくなって終わるので、深く考えないことにする。本筋での「経済」の扱いなんて、テーブルごと天秤を傾けるという、カップの酒をぶちまけなくても天秤そのものをちゃんとみれば一瞬でばれる素晴らしい詐欺程度のものなのだから(詐欺するなら、分銅そのものに細工をしたほうがいいような気がする。そうすると「ホロの知恵」が見せにくくなるけど)。
とはいえ、金に裏書する教会なんて、国の威信を破壊しかねない行為がなぜ野放しになっているのか(金本位制の国で、信用貨幣を発行し始めるのは、たいてい財政がろくでもないときだし、しかもそれを一都市が勝手にやってるというのはどういうことなんだろうな)、などは、わざわざ説明されるだけに、どうせ大して関係ないのだろうと思いながらも、きになってしまうところではある。

 そしてようやく魔法使い登場。

 「神」であるホロを前にして、「異教の」とかいうロレンスの思考回路がどうにもよくわからないが、これがロレンスですらこの世界の基幹宗教が「教会」のそれであると認めてるということならば、異教徒は、思い切り弾圧の対象なんじゃなかろうかと思うが、その辺は次回あたりではっきりするだろう。

 桃の蜂蜜漬は、林檎の話の流れで聴いていると、まるでこの時期に林檎や梨と同じく漬物にされるようだが、収穫時期からして、漬けられて二ヶ月ごろの今が食べごろってことだよね。

 なお、狼がうなるのはおびえているときです。

 DVDのCMはおもしろいが、まるでDVDはジグソーパズルのおまけのようである。