第五話「おせっかいな男の子ってバカみたい」

 結局ヒロミの本当の気持ちが曖昧になってしまった第五話。
こういう展開にするなら前回の時点でもう少し見せ方の工夫をして欲しかったところ。完全にシンイチロウ視点での進行ならいざ知らず、俯瞰的に群像を描く要素の高い作劇でミスリードを誘って益があるのはどんでん返しミステリぐらいではないかしら。この作品の場合は、それぞれの気持ちの変遷の妙が眼目っぽいし、そうであるならば、各場面ごとの人々の心境はむしろクリアに見えていたほうがいいはずである。今回の同じ場面をヒロミ視点でリフレインした場面があったのは、そういう作品コンセプトだからこそではないのだろうか。

 気になったのは、なんかギャルゲーの会話場面よろしく画面中央にしゃべってるキャラのバストショット、みたいなアングルがやたら多かったところ。対比させるつもりなのかもしれないが、ノエとヒロミを縦に舐めるカットもゲームチックで、なんか変だ。ゲーム原作だからってゲームっぽさを意識させる必要はどこにもないし、それでなくてもこれは原作ゲームとは名前しか一致してない代物だというのに。