第十六話「Stand in」

 結局、サックスマンの演奏シーンはなし。序盤こそ路上でサックス練習したりしてファンキーな奴だったけど、今では本作の男性陣ではこの開くんが一番こころくばりのできるまともな人になっている気がする(ついでコウイチ、最悪なのがサッカー野郎)。
 その相方、になるはずだったマオはだいぶゆれてきて、映画の撮影の開始とともにこちらも物凄く不安になってきた。まさか映画の内容が今後の展開の暗示ってことはないだろうな。そうすると、サックスマンも星乃さんも振られるという最悪の事態になるのだが。
 三人目のサッカー君は、どうもトゥルーティアーズの二人目の男(今川焼屋の人の彼氏――と、現在のところはなっている――)と印象がかぶるとおもったら、気配り能力ゼロなうえ都合のいい思い込みで自足しがちな性質が共通してるのですな。彼の者の周りには、不作為という名の攻撃と無神経による意図せざる悪行がうずたかく詰まれておる。なした善行といったら、イワオくんを圧死させたことぐらいである。しかしこの人の周りが実は一番女子キャラがまとわりついているというこの不思議。ある意味一番ギャルゲーの主人公らしいかもしれない。サキノさんも水銀燈も一刻も早く彼のことは忘れるべきである。今回が最終回ならこれはハッピーエンドなのだ。
 というか、マオ姉ちゃん関係も含めて、作品全体がこれ以上時間を進めないほうがいいような気もしないでもない。

 ところで、小ネタながらラブラブカップルが見に行った「私の中の消しゴム」という映画は見てみたいかも