第四話「はい、ぱちぱちってして」

前回の「好きな人がいる」発言がどうやらその場しのぎの嘘じゃなかったらしい名塚ヒロイン。ネヴィリルママの発言からするに死んだ彼女の母親は藤原啓治父となにかあった模様。単純に仲が悪かっただけとは思えないし、過去に争奪戦を展開した間柄なのか、よくあるネタだが二号さんだったのか、もしかすると主人公と名塚ヒロインは腹違いの兄妹だったりして。

 涙をあげてしまった鳥の人は異常さに拍車がかかる。割と素直に水漬けにされてるあたり、主人公もまんざらではないのだろう。電波さんとメルヘン君というのはいいカップルであるかも。ただし、「涙をあげた」が、「泣かぬお北」のように悲劇に起因した決意なのではなく、癒しのフィクションの結果(おばあちゃん版「千の風になって」である)であったのは、いささか疑問がのこる。それが本当の理由か、ということではなく、「涙を奪う」行為がそれほど悪いことに見えないから、取り返す必要が見えない、ということがまず一点、さらに、主人公がなにかして彼女を「救う」のでなく、自分自身の価値を高める――彼女にとって涙を流す価値ある人間になる――ことが彼女を束縛から解放することになる、という方向性自体は面白いけど、それを確認するイベントはどうなるか、というと、主人公が死ぬか死にかけるかという、大さわぎになってしまう、というのが一点。特に後者はよろしくない。死の介入(ないし介入未遂)をもってはじめて認識できる大切さってなによ。それって本当に大切なのか?
 まあ今後の展開と、取り扱い次第ですがね

 三人目として本格的に参入してきた今川焼屋は報われないことがすでに確定してるので、その空回りっぷりが可哀相過ぎるが、基本実写準拠な描写の他のキャラと異なり、彼女だけいかにも二次元な巨大汗といったアニメ系の表現があるあたりは、作り手の配慮(ある意味「真心の想像力」)といえそうだ。甘っちょろいともいえるけど、息抜きとしてはありかもしれない。

石動兄があまりにいかにもなライバルキャラなのはどうかと思う。どうもかなりのシスコンみたいなので、名塚さんもまた振られそうですが。