第二話「狼と遠い過去」

 見れば見るほど狐娘に見えるホロ。うーむ困った。
 というのはともかく、前回のクロエの話はなんだったのでしょう。エンディングの感じだと村のクロエと次回あたり出そうな町の魔法使いとホロとで三人ヒロインらしいから、今回のいんちき商人のうまい話と同じくあえて保留にしてあるとみたいところだが、あのままなんでもなかったりして。
 話としてのメインはホロとロレンスのおしゃべり。吊るしたびしょぬれの服を小道具にしたロレンスの心理描写が面白い。火傷があるから顔を隠してるといった翌日に顔を見せてるのはどうなんだろう。じゃがいもを喜んで食う狼ってのもどうなのかと思うが(犬は雑食だから、狼も平気なのかな?)、頬がないからじっくり味わって喰えないとか、細かいところで「動物らしさ」を印象づけるやりかたはいい。
ただ、淡々とした描写の自然さとホロの花魁言葉が余りあってないような気もしてきたのは、あまりよろしくない。台詞回しがいんちき臭いというだけでなく、花魁言葉という基本的な指定がおかしいようにみえてくるのだ。「嘘」についての講釈を「何年もかかって」気づいたとのたまうロレンスのあまりの素人臭さも残念なところではあるのだが。
そういえば、アンチ一神教的なスタンスはいかにも日本産ファンタジーらしい世界観ですね。

前回書き忘れたがROCKY CHACKのエンディグはよい。「サムシング/エニシング」のころのトッドラングレン? 中期XTC? とか至極狭い知ってる範囲からの安易な連想が働くけど(詳しい人の突っ込み禁止)、ようするにクラシックで王道なポップ志向ということなんでしょう。