第二話「私……何がしたいの……」

 そんなことを聞かれても困るのはこちら、というサブタイはともかく、その状況で触れてしまうのは琴線じゃなくて逆鱗だろうとシナリオライター(監督だけど……)の言語力を疑ってしまう第二話。
 作品に漂う緊張感はギスギスからピリピリへと変質。アグレッシヴな闖入者によって、暫定彼女ポジションが脅かされるとばかりにアクティヴになる名塚ヒロインという構図はかなりありきたりでいまいちだが、きちんと進展させられれば問題ないだろう。もっとも、勝手に墓を作ったり主人公を仲介にして親和的接近を試みたり、サブタイトルどおりの異常行動が安易なサイコ展開に発展する可能性も高いので、あまり期待しないほうがいい気もする。主人公が自覚的に両天秤を維持していきそうなのも不安要素になってるし、さらに今川焼屋のお姉さんも主人公争奪戦に関わってきそうだから、悪いほうに混沌化していきそうで怖い。
ビジュアル的には相変わらずクオリティは高いからこのレベルを維持していけば、ある種の観光フィルムとしては十分なのだが、できればドラマとしても見られるように育って欲しいところ