第四話

意識してラフに個性的にしていると思しきところもあり、意識せずラフで個性的になってしまったと思しきところもありで、毀誉褒貶の激しい第四話。

エピソードごとに違う雰囲気でとか異なる作画でというコンセプト自体には問題はないが、それがコンセプトかどうか判断に悩むようでは、計画は半分は失敗であるようにおもう(半分、というのは、今回は雰囲気が違うな、という認識を発生させたという時点で、半分は成功しているということである)。あとはDVDでどれくらい「意図的な変質」を強調できるかどうか、だろうか。もっとも、このアニメの魅力は安定した咲くがと無理なくかわいいキャラクターにあるように思うので、そもそもこの手の仕掛けは受け入れられないものであったような気もしないでもないが……。

それよりも今回の問題は、変質でなく単に外しているだけなシナリオにあるだろう。シモンがうじうじしなくなったら今度はマジボケ野郎になるというセンスは、あんまり笑えない。オフビートにするのだって、ビート感は大切なのだ。むしろ、ビート感が悪いやつがオフビートをやらせてはいけない。外してもいいところで外さず、外してはいけないところで外すという、それこそ笑えない仕上がりになってしまうのである(今回でいうと合体の手前で、勘違いするシーンとかね。絵的に笑わせるならまだしも、考えオチではテンポもなにもあったものではござんせん)。