第百五十五話

 時間と曜日を移動して(出戻りなので横田さんの例の台詞なのでしょう)の新シーズンのスタート――ではあるけれど、前期のカウンターのようなシリーズギミックは出てくることはなく、ご存知ケロロ軍曹、という開始。とはいえ、内容的には『ケロロ小隊による地球侵略』というシリーズの原点をしっかり抑えつつ、メインキャラもひととおり出演という、折り目正しい第四期第一話でありました。
 ただ、残念ながらネタの枯渇はいかんともしがたい感じで、歌侵略のAパートも小隊の空回りメインのBパートも小ネタレベルのアイディアを無理に一話に引き伸ばしたという印象はぬぐいがたいものがある。まあ前半の歌は、小隊メンバーのソロパート(アドリブだろうか?)はけっこう楽しいうえ(クルルとギロロのがいい)、歌で壊れている夏美や、夏美のことで壊れているギロロもいい感じだったし、後半も怪しいバージョンの共鳴音は悪くなかったから、見ていて退屈はしなかった。大きな期待を持って望みさえしなければ、今後一年また楽しく付き合えそうである。

 新主題歌の財津さんの声が弱々しいのは、CMでもわかっていたけど、ちょっとサビシー。