第六話

宇宙島流しの刑からの帰還、という話。

微妙に真剣みに欠ける所長がむかつく。ほかの人たちはそれなりに真剣そうに見えるのだから、あえて彼だけは、人命より体面みたいなところのあるキャラに設定しているんだろうが、そういう不快な人物をメインにおいておくことのメリットがいまいち見えない。普通にロケット浪漫で宇宙馬鹿な人たちの話にすればいいのになあ。
 まあそんなところは、ものすごい偶然でゆかりの母校の、それもプールみたいな池にねらったように着陸して、しかも、なんの衝撃もない、というシークエンスの衝撃に比べれば、たいしたことは無いのかもしれない。けっこう深い池なのか、落下速度が超遅かったのか(水がろくに飛び散ってなかった、ということは羽毛が落下するように落ちたのかもしれない)、知りませんが、ギャグで落とすにしても、もうちょっとやりようがあると思う。

宇宙で凍えてるゆかりに誰も連絡しないのは、基地の面子がやっぱりどこかおかしいから、ということでいいとして、宇宙に一人でいる怖さは、寒さ以上に、文字通りの虚空にたった一人、という状況そのものであるように思うのだが、そのあたりの描出はあまり成功してない。そこをきちんと描けていれば、マツリが来たときの感動もひとしおだったろうに。スタッフがじつは宇宙SFに興味ないのかな?
そのマツリが800Gに耐えられたりした謎は、次回以降明かされるのだろうか。

そういえば、ゆかりのお守りが買われたくだりがゆかりの回想シーン風に描かれたのはなんだろう? 遺伝子的にもまだ存在していないような? いや、あれはゆかりの記憶ではなくて、そういういきさつがあったと母親に聞かされていた、ということなんだろうか。