第四話「カウントダウン」

狂人どもにロケットの実験などやらせてはいけないということ。

水着でサービスサービスという話と見せて、またも、基地の人々の言動に胸糞が悪くさせられるという嫌がらせのような仕様の一品である。

やっぱりここの所長はどうしょうもないですな。ハンストで体重が減った場合の対策なぞを考える余裕があるなら、まず自分らの鈍感さをかえりみてほしい。パイロットのメンタル面での調整も重要だということもわからないであろうか。どこの世界に好き好んで打ち上げ花火に乗りたがるやつがいるかっての。ゆかりさんは、ハンストなんてぬるいことは言わないで、とっとと日本に帰ったほうがいいと思います。この調子だと実験動物感覚であっさり殺されるし、死んでも誰も悲しんでくれないぞ。

にしても、こういう気持ちの悪い話にすることで作り手がなにを伝えたいのかさっぱりわかりません。これが喜劇のつもりだったら大失敗で、笑えない喜劇はもはや悲劇でしかないのだった。

前評判では、ハードSF的に綿密な考証に裏打ちされた有人ロケットものっぽかったんだけどねえこれじゃあ、サイコパスの集団にだまくらかされてあやしいロケットに乗せられてしまうヒロインの不条理受難劇(*)である。善人ばかりをだせとはおもわないが、ゆかり以外にまともな人間を入れてバランスをとる必要があるだろう。ツインピークスにだってまともな人がいたのに(保安官とかね)。
せめて、月ロマンを語った教官と眼鏡の技師の人ぐらいはまともでいてほしかったです。
 
次回はどうもゆかりママがゆかりをけしかける展開になりそうだが……。これもしかして、まともなSFにはならないのかなあ。

(*)去年公開された『変態村』がたしかそんな話だったようである。見てないけど。