第二十二話

「カホコ、俺の歌を聴いたか?」 
「柚木先輩って、歌うとまるでジャニーズのアイドルみたいだよね」
「……」

という展開があるかどうかはともかく、火原の復活とか、ゆのっち(という呼び方をすると別の人みたいですが)の旅立ち。
日原の過去のともだちの話をやってしまったせいで、ネタ的にかぶりそうな柚木との友情がいまいち食いたりないという、ちょっともったいない出来。ゆのっち(たぶん)最後の見せ場なのにね。火原編と柚木編を分けてやれば多少の重複は気にせず伸び伸びできたのだろうけど、放映話数の制約もあるしねえ。好みとしては柚木の旦那のほうが楽しいのであちらをメインでやってほしかったったところではあるが、まあ逆の人もいただろうから、あまり言っても仕方ないだろう。

日野さんパートは、二人の女性(カメラの天羽さんとピアノの高遠さん?)とがいい味を出してる。ともだちコンビも含めて、火野さんは本当に仲間に恵まれているのであった。甘いといえばそれまでだが、こういう話はそれでいいのである。
しかし、あの下手なヴァイオリンの始末はどうするんだろうか。このまま徐々に上達してどうにかものになった、押し切るのか、ものにならなくても潔くステージに挙がって評点は低いがそれなりに受けるか、最後の最後に魔法が一瞬復活するパターンになるのか。

それにしてもカナやんの過去がやっぱり謎だ。あれはあれでも二十世紀末ないし二十一世紀冒頭の出来事というつもりなのだろうか?

あと、リリが出ないとちょっと寂しいことに気づいた今日この頃。クイズパートに出てくるとほっとしたするぐらいである。