第二十一話「木偶と偶像」

 まだまだつづく舞踏会騒乱劇。なにやらゴーストハントの出来の悪い回並みにちんたらやっていて、番組開始から二十四分、ステッキンの歌も始まったのに気分はまだAパート終了。これでいいのか。

そもそも冒頭から低レベルなおっさんのやりとりにげんなり(滔々と作戦で得られるものを語ってみせたり、おっさんたちも実は子供っぽい、という描写なんだろうか?)させられたり、違う漫画から抜け出てきたような、場違い感たっぷりのテンパッた護衛の人々にも困ったり。だいたい、モーニングスターの百倍殺人兵器な戦車の前にのこのこ歩いていく人なのに、伍長さんはなにをそんなにおびえているんだろうか。青い炎をつけると感情も消えるんだっけ?

さて、やっぱり黒幕のレオニール殿、マッチポンプである。これがしたかったのか? アリスにいいところを見せるのとパウロ追い落としの一挙両得、という。なお、襲撃者にわたりをつける際に顔を出していたということは、彼らを生かしておくつもりがない可能性が大である。

あとなんですな、オレルド君は暴徒のことを美化して考えすぎである。ああなってしまうと、暴力自体が目的化しがちで、義憤とか怒りとか理念とかはどこかに言ってしまうことが多いように思う。
 少尉やめがね君なら、ああいう頭でっかちな考えをしそうだが、スラム出身の彼はもっとその辺に詳しいのではなかろうか。

 次回はようやくアリス少尉の戦いがみられるはず。護衛その二の人は鞘の中に油みたいなものをべちゃべちゃつけておいたら、服が汚れますね。