第二十話「演者入場」

舞踏会騒乱編の二。

妹を見守るマルヴィン姉妹のやり取りが楽しい。しかし、レオニール殿は、マゾかどうかなんていう以上に台詞すべてが以上であるような気がするのだが、そこに誰も突っ込まないのはなぜなのだろうか。あの世界ではあのレベルの寒いトークは問題なしなのか? すべての貴族は川村隆一マインドの持ち主?

一方、伍長のほうは、その異常な弱さが気にならないでもないが、守るべきものに襲われる動揺はけっこう上手く描けている。オレルドの跳び蹴りはちょっとどうかと思うが。

汚職告発作戦はいつかの間抜けな誘拐告発チームと違ってちゃんとコピーを用意しているが、これが例の悪の組織の仕込だとすると、コピー機もまたレアなアイテムであったりするのかもしれない。

本題の演者入場パートは、姫君の「直感」はもはやただの予知能力でなかろうか、というのはひとまずおいておいて、少尉の「仕切り」が見られそうなのはいい。あの服で格闘するといろいろ困ったことになりそうではあるが、それはともかく、沢山の人の命がかかっているのに、少尉に萌え萌えする伍長におっぱい談義に花を咲かすオレルド&マーチスと、妙にふぬけたノリなのは、いまいちその意図がわからない。シリアス気取って薄らざむくなるよりは大分ましとはいえるが……。

それにしても今回は、肩の張り方が凄かった。

次回、茶番劇と三文悲劇(になりそうな気がする)。