第二十話「三人往壓」

タイトル通り、ユキアツさん話。しかも一話完結ではない。エドゲンのだんなの話は遠い。

前回の予告でははっきり言っていた「ドッペルゲンガー」という単語はさすがにつかわなかったが、あいかわらず舶来ネタに通暁している人たちばかりです。小笠原の大将はともかく、なんでエドゲンまで西洋の事に詳しいんだろうか。

 で、妖夷の力でユキさんが複数分裂しているのではなく、ユキアツと名乗るものが複数いるというのが、「三人」の回答で「なぜそうなったか」をたぐっていってようやく本題である、元凶である妖夷とユキアツの過去(雲七とのいきさつが「青年編」であるとするなら、これは「少年編」)がたちあらわれてくるという、腰の据わった構成が素敵だ。

 今回のゲストは土方歳三で、こういうメジャーどころのキャラクターとの絡みはそれだけでも面白いわけだけど、意地悪な言い方をすると、死なないことが見えているゲストキャラというのは、ドラマ的にはちょっと緊迫感にかけるかもしれない。
 その歳三、声が野沢雅子だったのはびっくり。ひさびさに悟空の声を聞いたよ。しかし、言いたくはないが、さすがに声が老けてしまって、どうきいても、女性の作り声にしか聞こえないのが寂しい。初代プリキュアのおばあさん役ではとてもいい味を出していたものだけど、それはつまり、もう若い役は無理ってことなのかもしれない。調べたら千九百三十六年の十月生まれなので、まだまだ余裕で現役がつとまる歳だけど、加齢による声の変化は個人差が激しいしね。

 さてさて、次回でユキアツ過去編はほぼ総決算か? 個人的には養子のほうの往壓さんが気になるのだが……。