第六話

 破壊兵器が登場。いろんな意味で。

 その新キャラがらみは、貧乏ネタなのだが雰囲気も展開もシリアスに走らないのはいい。関智一はこの手の完璧過ぎない突っ込みキャラにはぴったりだし(フタコイの探偵みたいになるとうざいが)。
 そして例によってさりげなく千秋の弱点をつくのだめ。なんだかんだでボンボンだからねえ。まあ今回は、相手も限りなくなんちゃって貧乏さんだったので、上手く平仄があいましたが。
 落ちの呪いのバイオリンはよかった。そこまでのノリがずっとギャグだっただけでなく、能登眞美子が言うと、妙に説得力があるのである。てゆーか、神秘専門?
ただ、このキャラはこのあと話にあまり絡んでこなさそうのが残念。

 後半はオーケストラと千秋の話。ミルヒがいよいよ漆原教授化。まあ、指揮者としてオーケストラと対峙しているとき以外ではずっと劣等感を抱えて生きてきたのだろうかと思うと、結構かわいそうな人でもある。そのへん、ミルヒの悩みのほとんどと無縁な千秋にはその辺は一生わからないんだろうけども(岡村靖幸及川光博の差、みたいなもの、かもしれない)。

 ともあれ、結果的にメイン指揮者という経験値稼ぎにはものすごく有利なポジションをゲットする千秋。神ならざる漫画家の見えざる手。

 終盤は次回への引きで、千秋気張ってみなが疲れる、という話。ただし、彼がナポレオンと違うのは、オーケストラははじめから共和制ではないってことですかね。オケにおいて指揮者が絶対なのは基本だし、その仕事は団員からいい演奏を引き出すことであって、団員の機嫌をとることではない。そしてそのやり方は別に見る人同じである必要は全くない。つまり、「共和制」になると思っていたメンバーが悪いのである。
だいたい、千秋の指示はミルヒも認めるぐらいなんだから、オケが力不足なのは間違いないんだろうし。
とはいえ、結局は次回あたり、のだめパワーで千秋を軟化させるんだろうけど。

 あとやっぱり、オケが下手に聞こえないのが困った。普通に演奏してないか? 金色のコルダみたいな派手なミスタッチをしなくてもいいけど、なんかこうもっとやりようがある気がする。たんにオーケストラ演奏をいちいち新録するのが面倒だったとか予算がないとかそういうことなんだろうか。