第十六話「機の民」

 アビさんの話、その一。
今回のゲストキャラはそのアビの同族というわけなく、「まつろわぬ民」つながりという奴で、もちろんそれだけでは話に絡んでくる必然性が薄いから、アビのお姉さんというより強力なファクターが入ってくるという次第。どう考えても悲劇で終わりそうな流れだけど、これですこしはアビさんにキャラとして存在感が増して、本筋でも出番が増えればいいなと思わないでもない。宰蔵みたいにクローズアップされたことでかえって重みがなくなって、ただのギャグ要員と化してしまう可能性も無きにしも非ずだが……。

しかしその「機の民」が操る武器が、メインの空気鉄砲にしても、序盤の操りからくりにしてもあからさまにオーヴァーテクノロジーなのはちょっとどうかと思う。とくに、空気鉄砲であのサイズはいくらなんでも無理がある。一体、どこにどうやって空気を溜めているのであろうか。しかも連発できるなんてすごすぎである。

 あと、今回も当たり前のように登場の狂斎だが、通常モードのアトルとももう当たり前に一緒にいる仲であることに、周囲はすこしは危機感を持つべきなのではなかろうかと思わないでもない。特に保護者気分のユキアツは。まあアトルと一緒にでもいない限り本筋に絡めなさそうだから、という計算の産物であることはよくわかるのですが、でもやっぱり気になる。

 さて次回、アビさんはともかくエドゲンのだんなにどれくらい出番があることやら。