第十五話「喝采のマオ」

対マオ戦の続き。

話がいきなり「強大な敵襲来とその撃退」とバトルマンガ発想になったのはびっくり。この調子でギアス能力者がぞろぞろ出て来たら笑えるのですが。

マオが自分のギアスが制御不能の読心能力とよくわかっているはずなのに、わざわざ人がたくさんいる図書館にいるのかという謎はともかく(アナログな情報収集の必要があったのかな? あるいはただのマゾ?)、ただ読心能力があるだけでなぜ遊園地のコントロールを完全掌握できているのかぐらいは説明が欲しいところ。
 
 シーツーの服装は前回よりはだいぶまし。でもルルーシュに見せ場を用意したいからって、ああもあっさりやられるのは面白くない。結局「女は心が弱い」ということになってしまうのは前時代的にもほどがある。ルルーシュの「おまえはいったいどうやってそういう準備をしたんだ?」と突っ込みたくなるような作戦をやらせるんだったら、彼女にばっちりマオを殺させたほうが美しかったし、ドラマチックでもあっただろう。
 まあそれでもどこかでみたような話になってしまうわけですが、それでもスタッフの趣味としか思えない、マオによるサディスティックないたぶり攻撃とか、突然出てきたチェーンソーとかよりは、はるかにましだろう。

 インド人のような肌の軍人さんは脳挫傷をしたわけでもないのに記憶喪失。キャラもいきなり純情さんに。べたべたの展開はこれまた笑うところなのか? 後は都合よく記憶が戻る展開で笑わせてくれるのでしょう。

シャーリーがらみの「他人の振りごっこ」説で周囲が説得できてしまうというのは無理がありすぎ――付き合いが長い人ばかりで、「ごっこ」か真性の「記憶喪失」かなんてすぐばれそう――なわけですが、これまたストーリー上シャーリーを殺せず、退場もさせられなかった帳尻合わせに必死なスタッフを笑うところなのか。

 ナナリーはだいぶ前に「ゼロ」の正体に気づいていたはずなのに、そのことをおくびにも出さないのがすごいというか怖いですね。もしかすると若本皇帝よりもラスボスかもしれない。