第十三話

　ロリータ襲来。なんと斎藤千和。
しかも、いちばん作者に近そうなマーチス主役で似非ローマな休日という、完全にドリーム炸裂な展開である。それだけならまあいいんですが、半端にシリアス風味の皇位継承者の苦悩であるとか、ゼロ地区問題とかが出てくるので、どうにもこうにも楽しみにくい。シリアスと萌えの同居というのは、やってできないこともないので、その方向性そのものは別に間違っているわけではないのだが、萌えパートのご都合主義に引きずられるように、シリアスパートのオチまで大切なのは人情だ（意訳）みたいな話に落とされると、いままで描いてきた事件や設定がそれではどうにもならないものがあるという話であっていただけに、白々しい気持ちになってしまうのだ。あと、金属製の口の尿瓶を破壊する、何で出来ているのか分からない伍長の男根の話も要りません。
まあ斎藤千和はこういうのはぴったりだし、青野武もいい味出しているので、この人たちが今後も出てくるのは歓迎なのですが、このアニメがもっと娯楽方面に特化した内容ならば、より活き活きと動かせたキャラなのではないかと残念な気もします。