第十二話「カーニバル」

 シリーズ全体の大きなターニングポイントともいえる「カーニバル」編の幕開き(全三話ぐらいか?)。
クライマックスの「俺たちみんなの友達」の部分は、原作と同じく、この手の気合とノリ重視の展開のわりには多分に理屈過剰なのだが、田中公平の楽曲とテンポのカットバックで盛りたてられると、ベタだなと思いつつも感動させられるものがある。

冒頭のLXEへの襲撃パートは、コントパートもけっこういい感じなのだが、合言葉での決めの「背中に人生を」がヒジョーに聞き取りにくい! 原作知っているのに、言っていることがよくわからなかったのだから、原作知らない(そして元ネタの歌を知らない)人は、何を言っているのかさっぱり聞き取れなかったのではあるまいか。そういえば、早坂姉弟関係の「ウォッチャー」も聞き取りにくかったなあ(これも知っているのに「おぼっちゃん」に聞こえた)。忠実な再現はいいことだけど、表現媒体の差を考えての大胆な改変も必要な気がする。とくに和月漫画は膨大な説明台詞が特徴的だったりするしね。原作者の一人がシナリオ会議に全部出たり、役者陣が原作を読みつつアフレコしたりといった、原作と蜜月状態ともいえる関係を築いている作品なだけに、かえって部外者の視点が失われてしまっているところもあるのかもしれない。

今回なにか印象的だったのは、斗貴子さんの動きが微妙に女の子しているところ。まあそのわりに、期待の(?)学ランいっちょの戦闘モードのところはいまいち描き手にこだわりが感じられなかったのが残念だが。来週に期待。

それにしても、提供画面に股間まさぐりを持ってくるとは、ノリがだんだん「いぬかみっ!」化してきた。エンドカードはついにパヒヨン登場!