第二十一話・・・

はい、予想(期待)通りのぐちゃぐちゃ展開です。
客観的にみれば、七美の気持ちもわからないでもないが、この場合はヤノが全面的にに正しい、というか、いままでのヤノからは想像できないぐらいまともな言動、という評価に落ち着く話ではあるのだけど、「二人だけで過ごす週末」にうきうきする描写をおろそかにしてないから、ナナミのほうもそれなりに説得力があるように聞こえるようになっているのがうまい(とはいえ、作者だって弁護するつもりはないし、必要以上にナナミを身勝手キャラにしないためにフォローの台詞もたくさん言わせているわけだが)。
さらに、たけうちくんにすがりつくくだりも、まず最初は足から、そして声もヤノと区別をつきにくくして、ある意味ヤノの代わりとしてそこにたけうちくんがいた、というような意味合いを持たせてから、よろめかせる、という実に周到な段取り。
 手の込んだ詐欺のようでもあるが、ここまでやられてしまったら、まあしょうがないと思うほかないわけである。こういう見事な詐欺ならいくらでも引っかかる準備があります。

反面、「たけうちくんの事情」のほうは暫定彼女がいきなり適当な脇役顔になっていたり、気もそぞろにもほどがあるだろう(彼の性格的に、少なくても最初は無理にがんばりそうでもある)という感じで、スタッフ(原作者?)も疲れてしまった気配が濃厚であります。同じく、山本さんのいきなりの告白も、ちょっと。心身が弱っている不安からつい言ってしまった的な流れはわからないでもないが……。

さて次回はすったもんだの第二弾。たけうちくんはどれくらいまで七美に接近できるのでありましょうか。