第八話

 図書館島探訪編。図書館というものが好きな人間にはわりと浪漫な話。それはつまり刹那の行動が理解できる人には、ということである。気になる本がたくさん詰まった本棚なんて麻薬と変わりません。たとえ罠であろうと、手を出さずにはいられないのだ。
 そういった意味では、わりといい話といえる。
が、本来の主筋である、双子姉妹の話としては、はじめに仮契約ありきの流れが見えてしまっているうえ、上記のようにネギたちの図書館ネタに多く時間を割いた構成の結果、大人になるとか双子のネギに対する気持ちの違いとかはただ上っ面をなでただけに終わった印象がある。さらに、毎度のことながら、内容とは関係なく投下される大量のパロディネタが物語への没入を妨げている、というのは、いちいち例を挙げて指摘するまでもないだろう。

この先、カードのノルマはまだまだ有りそうだし、パロディもやめないだろうし、妖精話もやらないならないし、三十人の生徒を活用しないとならない――。いやあ、なんというか茨の道を自らすすんで目隠しをして歩いていく人を見守るような、素敵な緊張感がありますね。