第八話

 一話以来の優良回。
捜査陣が真剣に討議しながら、トリプルのアイスクリームをほうばるとか、さらっとボケるスキルをスタッフがゲット。これぞデスノート
 そして、夜神パパが、顔も演技も濃くなってその本領を発揮である。しかし、こうやってみるとまるで、パパが自宅の徹底監視を誘導しているようでもあるな。
 Lも、松田の携帯を取ったときの軽薄というか飄然とした嘘のつき方でようやくLになった気がする。
 が、リュークはいまだ慣れない。無理やりだみ声にしているのが丸わかりのうすっぺらい声色と半端な道化芝居。一般人がリュークのまねをして失敗しているようにしか聞こえない。映像的には、かなりおいしいキャラであるのに、声のノリの悪さで、萌えキャラになり損ねている気がする。

 そんな不満も忘れようという気にさせられるのが、クライマックスの一連のシークエンス――カルミナブラーナ系のコーラスとオーケストラによる荘厳な煽りの中で展開される、ライトくんによる感動的なポテトチップの袋の開け方とその食べ方、両手でノートに書くという曲芸、未開封の袋の中に出現するポケットテレビといった、珍作戦の数々、そして背後のベッドで悶絶しているリューク、という『デスノート』でしか出来ない、壮絶なボケギャグがそこでは炸裂していたのだった。
まあ、普通に考えれば、最後にLが指摘しているように、ちょうどライトが見ていないときに限って流された情報に即反応した時点で、かえって疑惑は深まるのだが、そういうことがわかるライトくんではないし、そこで突っ込んではいけない話なのである。ピンポイントで流された報道の審議を考えないのも、ごみをチェックされる可能性を考えないあたりも同じこと。
 それでも気になったとき、どうすればいいかわからなかったならば――
 笑えばいいのである。