第六話

 ようやく話に縦の糸が。
というかですね、この説明を第二話でやるべきだろ。せめて三話。
キャラクターを積み重ねるのは、このあたりの話を踏まえてからでもなんら問題なかったと思うのだが。それどころか、視聴者には絶対意味が判らないように、内輪トークを続ける葬儀屋に無駄に対して、無駄に敵意が生じる(ヒロインたちに対する強圧的な姿勢から受ける不快感とは質が異なるので、ドラマ上なんらプラスにはならない)とか、うろうろし続ける主人公たちがどんどん他人っぽくなっていくとか、勿体ぶったせいでの損失は大きい。
 あえて擁護するならば、この物語はカフカよろしく、なにがどうなっているかをまったく説明せずプレッシャーだけをかけつづけることで、謎ときものというよりは、寓話的な抽象性を狙ったものである、ということはできるのかもしれない(エンターテインメントでいうならバトルロワイヤルとかその原作の死のロングウォークだろうか)。が、そうするとある種の客観である刑事のパートや、先述の葬儀屋チームのトークとかが邪魔になるし、そもそもそれならこんなところで説明してしまったらなんの意味もないので、この停滞展開は、作り手が間合いを計り損ねただけと見るのが自然だろう。
 しかも性懲りなく、ちょろちょろ出てきた子安武人キャラがさらに謎をばら撒いているし。学習能力無さ過ぎです。 
 でもまあ次回から、少しは話がまともになるのかな? なぜもっと効果的な武器を使わないのかとか、「漲る力」とやらが発現したのが最初のころの新谷良子のジャンプ以外ないとか、謎は山積みなのが不安といえば不安ですが(結局説明できなくて、不条理劇だし、と逃げそうな気もしないでもない)。