第六話「夏の永遠」

少年の物語。
大筋から見ると外伝に近い内容であるのは、下手に気づかせるわけにもいかないし、かといって、まったく無縁ではお話にならないという、シナリオ上の制約のせいであるのだろう。別に原作がゲームでもないのに、今回の選択が、別エンディング――少年とからだがくっつくルート――への分岐とかを想像したくなるけど。

相変わらず、夏の雰囲気の出し方や、風景描写、さりげないしぐさや台詞からドラマを構築していくのはうまい。そしてストーリー以前に兄の出番が必要最低限なのが素晴らしい。姉のほうは、服が必要最低限でした。

最後の手紙は、少年を本編から放り出す方便、いわば三行半みたいなものですが、シリーズ構成上の意味合いはともかく、文面の、からだが叶町にいないことを示すための嘘のくだりが入念にすぎて(「朝でも昼みたい」とか)、ちょっと嫌。あれでは実は腹黒というキャラでなってしまうように思うのだけど。

しかしこの話はいったいどこに向かおうとしているのでしょうか。