第六話

異人編の続き。また終わらない。

今回の見所は二つ。

まず、堀井“若本”守との初の対決。
アステカやメキシコのことはうわさで日本に伝わっていたとは知らなかったが、それはともかく、目的のためにはいくらでも冷酷になれるが、基本的には結構お茶目でたぶんあやしチームのリーダーより頭が柔軟で話がわかる、という感じの面白いキャラである。

そして、宰蔵の真の力の披露。
ええと、アマノウズメって、フィギュアスケーターだったの? 黒船や開国を知っている人がいる世界なので、現代のスポーツに通暁している人がいてもおかしくないし、純粋な巫女さんじゃないので薪能にこだわる必要もないのもわかる。能の動きとアニメの相性が悪いのは、ガサラキやウィンドで証明済みである。だから、絵的には華やかなフィギュアの動きを選択する、という発想自体はわあからないでもない。じっさい、『銀盤カレイドスコープ』よりよく動いてた。しかし、その動きが、彷彿とさせるとか、原型になったというレベルでなく、まったく同じというのはどうだろう? そのまま持ってくるのであったら、もう少し伝統の重みが合ったりイメージ的にはったりの効く舞踊にしたほうがよかったのではなかろうか? 歌舞伎や日舞で使えそうなのがあるように思うのだが。

と良いんだか悪いんだかわからないが、ともかく強烈な見所の影で、友人殺しをあっさり克服する主人公……。これはありなのか? いや、ユキさんを責めない雲七は、ユキさんの妄想が作った都合のいい友人でしかないということの指摘は次回にやるのだろう。

 同じ理屈でケツアルコトル(「翼ある蛇」だっけ?)もアトルの願いに妖夷が実体を与えたもので神そのものではないはずなので、その辺のフォローも次回期待したいところ。