第十八話・・・

ヤノリハビリ篇、なんともう完結。
たしかに、矢野の奈々さんへの気持ちも、それに対する七美のわだかまりもすでに充分過ぎるぐらい描かれているのだから、これ以上やっても屋上屋することにしかならないのかもしれない。ヤノは奈々さんをどうやっても忘れられないし、奈々さんの思い出をもひっくるめてヤノモトハルはヤノモトハルたりえるということは実は七美もわかっているのである。あとは、理解を納得に変えるだけのきっかけがあれば、それで終わるのだ。それが今回だったわけである。
が、しかし、そのきっかけのエピソードして、今回のはちょっと弱かった気がする。特にシナリオにわざわざ池田眞美子を呼んできたのが効果あげていない。映画館を出た後の、「合格」にいたる流れは、せりふが控えめな分、演出面でもっと徹底的に盛り立てるべきだったのではないか? 帽子を小道具に使った矢野の描写なんかはかなりのものなのだけど、そういう小技で終わらせてはいけない場面だったと思う。
特に次回以降の新たな展開(暗雲っぽい)との対比をはっきりさせるためにも、ほとんど最終回レベルの盛り上がりがあっても良かったのではないだろうか?