第十五話……

気がついたら序盤からはや一年経っていたという十五話。
そして、シリーズでたぶん一番作画がまずかった回。こういう回を見ると、省略を多用したスタイルだからといって、レベルの低い作画でどうにかなるというものでないというのがよくわかる。パーツの省略が省略として機能せず、ただののっぺらぼうに見えてしまうカットが続出しておりました。それどころかひとにすら見えないようなカットすらあった。

しかしそれでも話はエゴと憐憫と思いやりと悲しみと友情と憎悪と愛情が入り乱れて実に面白い。

たけうちくんのいい人ぶりは、ついにヤノにまで認定されるレベルである。もはや聖者。
他方ヤノはいまだやっぱり子供なのであった。いや、少しは成長したのかな。
そしてなんだかたけうちくんのよさにも気づき始めた主人公。この葛藤は苦しいがそれは甘い苦しみでもある(視聴者的には)。
 ラスト近くの盛り上げはすばらしい。これで作画がよかったら、もっと盛り上がったことだろうに、もったいないことである。