第一話

タイトルが読みにくい。否、読めない。何度見ても「ようきし」って読んでしまう(余談ですが、「あやかしあやし」をうちのパソコンで変換すると一発で「綾香氏愛子」と出ます)。

さて、モノはどうかというというと意外なぐらい堅実な印象で、冒頭で大量殺人とか、アメリカのイラク派兵のアナロジーだとかをやってきた枠とは思えない仕上がり。丁寧に描きこまれた江戸の町や、結構きちんと考証してそうな当時の風俗の描写もあるだろうが、小山力也に藤原啓二、若本規夫と渋い面子がメインを張っているという安定感が大きい(まあ、アーエルもいるけど、あれはああいうキャラ――未完の器――なのでいいのだろう)。川元利浩のキャラクターデザインは、ビパップのころとはずいぶんと変わって、なんだかベルサイユのばらの時代を髣髴させますね。とくに、藤原啓二の主人公がオスカルに見えてしょうがない。いや、そう思うのは単に最近ベルばら読んだばかりというのが原因であるのかもしれませんが(ちょっと更新が滞っているけど本館のほうで近日感想アップ予定。面白かったですよ)

ストーリー自体はまだまだ導入部で、対妖夷のチームが全員揃ってからが本題なのだろうから、まだなんともいえないが、一年やるみたいだし、浮民やらサンカといった公的にその存在が是認されてない者たちがチームに集められているうえ、ただの妖怪で無く山ノ神やら異界やらというどうやっても大事になりそうな話題、主人公の言葉を実体化する能力といったケレン味の強い設定、そして脚本が會川明と、かなりの確率で、ただのゴーストハンターもので終わらない気がする――どころか、下手をするとわやくちゃになりそうな企画である。

あっちこっちのチャンネルでやっているCMからすると、カムイ伝の描かれざる第三部よろしく、真の自由の地を求めて、北海道へさすらっていくような話になったりするのだろうか。