第十四話「噂のホスト部を取材せよ」

新聞部の陰謀を釣り針にして、環を描きまくるお話。

 いやキングかわいすぎ。
 いじけモードから子犬化もいいが、エンドカードにつかわれているあたりの流れは最高である。

 大きな流れでいうと、これは、キングの過去への旅への入口なのだが、今回はあっさりと、しかしここで大切なのは、同じハルヒでも涼宮のほうがついにまともに描けなかった「キャラがキャラに惚れる瞬間」をきちっと描けているというところ。おそらく再度、掘り下げて描かれるはずだが、ホスト部メンバーが環に心酔した瞬間(は言い過ぎか、心を許すようになったきっかけ)を、短いカットながら、ちゃんとそれに視聴者が同調できるように見せられている。それはつまり環の人物像の描写であると同時に、そういう環に魅せられるホスト部メンバーたちの描写でもあるのだ。
 キャラクターものって、なんだかかんだで、キャラたちの心情が見えてこないと、まさに『話にならない』んだよね。絵だけきれいだったりしても、すぐ飽きてしまう。

 小ネタとしてはなんか缶けりの缶の絵が気になった。そういえば原作では缶けりも迷路も出なかったな。でもキャラ的に鏡夜と缶けりはぴったりだし、ハルヒとキングが走る背景として薔薇咲き乱れる迷路は絵的にも華やかでいい感じである(テーマ的にもなんとなく暗示になっているようにも見えるし)。

 さてしかし次回は軽井沢編なのだった。予告のカットからしてスタッフ気合入りまくりなので凄く期待できそうである。