第十三話「だけど俺にはお前の歌っ!」

しにがみっ!編、後半。

 ロッキーのテーマで出てきた時点で死神の敗北は決定していた気がする。ロッキーって一作目の最後は負けるらしいし(そんな話をどこかで聞いた。あっているとするとランボー一作目といいスタローンは敗北の美学の人だったということになる。以後の「勝利の美学」なシリーズや大作が振るわないわけである)。

 閑話休題

 啓太の戦いはそれなりに戦略があって悪くない。が、つまるところは本気モードのようこのジョーカー的な無敵パワー頼みなのだった。まあこのアニメは『いぬかみっ!』であって『けいたっ!』でも『いぬかみつかいっ!』ではないわけだから、おいしいところをようこが持っていくのになんも悪いこともあるわけもない。
 最初からようこをフルパワーで戦わせろよと思わないでもないが、死神に恐怖を叩き込む技を使う余力をなくさせるために啓太が前座で頑張ったということなのでしょう。なんにせよ、ハケ&当主が戦ったのより強い死神を瞬殺できるようこはあの山では最強クラスの可能性は高い。あれ、なでしこは?

 ところで先にこのアニメは『いぬかみっ!』なので、と書いたが実は違う。真の名前は『ぞうさんっ!』である

 そうでもなければ、変身前のようこのシリアスな語りの場面でぞうさんガードの必要なアングルをわざと選択するわけないし、エンドカードのパンツ脱ぎのトリプルループと象さん特集をするわけがない。このあたりにスタッフのこのアニメにかける並々ならぬ心意気を感じる。やめてくれという声もたぶん多いことだろうが、断固応援である。

 そういえば、序盤のセバスチャンの芝居は異様に力が入ってました。圭さまは前回ラストで歌をうたったのが最後の見せ場だったような。

 そして結局出るのか「薫様」。ちょっとハケとキャラかぶっているぞ。敵に回したくない、とはつまり敵にまわる可能性大ってことですが、つまり跡目争いが今後のメインテーマだったりするのか?

 次回は作画がピンチのもよう。


――追記――
ロッキーに関しては詳しい説明をいただいた。こちらでどうぞ。