第七話「皇都侵攻」

サブタイトルどおりの話だが、そこにいたる過程は急ぎすぎの感があり、ダイジェスト版のような印象を与えるのは残念。これが一年ぐらいかけてじっくり描ける企画だったら、叛乱軍に支持者が増えていく過程や、各所の制圧の様子をちゃんと見せられて、ハクオロの指揮官としての才能や、カリスマ性を丁寧に描けたのだろうが……。
 作画面でも丁寧だけどやっぱり基本の予算が足りない感じもあるし、そういった意味では、企画の段階で既に「完璧」は無理であったのかもしれない。
 NHKあたりを上手くだまして作ればもっと充実したものができたかも、と思わないでもない――が、元がエロゲーなだけに無理だろうなあ。
 ともあれ、そういうハンデのなかではあっても、これはそれなりに上手くやっている。動画面はCGを使って補強したりごまかしたりと、いろいろ努力もしてるし、戦争は人もそれなりに死ぬがシリアスになり過ぎないように描写のバランスにも気を遣ってる(具体的には少年と老人のコンビの戦い方とか)。最前線であんまり長くない鉄扇で戦うハクオロとかそういう原作に起因すると思われる微妙ポイントはやっぱりどうにかし他方が良かったと思うが(グインほど無双でなくてもいいけどそれなりの武人にしても良かったと思う)。
 かくして皇都は占拠され、ハクオロは王になり、今度は国家レベルのはなしになっていく模様。OP画像からするに惑星規模のはなしになり追うな感じもあるんだがどういう流れなのかね?
 さてさて。