第七話

温泉旅館が舞台の一編。
 で、舞台が舞台であるから、ヒロインズの半裸サービスかいと思いきや、そこはこのスタッフ、一番露出していたのは啓太の尻だったような気がする。スタッフはどうもヒロインたちの心情より、啓太の描写に興味があるようだ。結果妙な味わいになってるからそれはいいけども。
 お話自体はたいしたものではない。ただ敵の妖怪に全く同情の余地がないのは面白い。反省もしてないし。
 ともあれ、キャラクターはほぼ定着した感じなのでこれからはなにが眼目になるんだろう。さりげなく啓太が他のいぬかみたちにモテていくのか? あるいは、今回のような妖怪退治プラスほのぼの日常系の話を積み重ねていくのか。
 もし「薫様」の登場があればそれが何か大きなストーリーの始まりじゃないかという気はするけど果たしてどうなんだろうか。
 ところで、今回もっともかわいかったのは――猫さんですね。言わずもがな?
 どこか宮沢賢治の世界を感じさせる服装もいいが、別にリアルな造形ではないのに、しぐさがいちいち猫好きのツボをくすぐるのが素晴らしい。仏像に顔を摺り寄せるところの至福感の表現なんか最高である。メインキャラでないのが残念な限り。