第一話

ToHeart』や『コミックパーティー』など同じく、リーフ/アクアプラス原作の一品。
 なんと(といっては失礼かもしれないが)予想以上に手堅いつくりで感心。
 古代日本プラス異世界ファンタジーな世界観なわけだが、このてのものにありがちな、背景の書割感、人外キャラのバチもの感があまりない。かつて日本発本格ヒロイックファンタジーとかいってた『ロードス島戦記』とか酷かったものねえ(漫画版担当の山田昌博もかなり苦労してた)。まあ最後の虎もどきの『舞HiME』とか『シャナ』レベルの造形はかなりかっこ悪かったですけど。
 話自体は思いっきり時代劇です。戦乱と領主の圧政に苦しむ村に、記憶を無くした侍が現れ……っていう。
 じつはこの仮面男のリーフのファンディスクでこの男の正体なんとなく知っていたりするのだが、そこも含めてお約束の範疇をでない。
 が、男の後姿にヒロインが父親の影を見たりするあたりの丁寧な作劇がこの作品の肝であるだろう。小物臭いっぱいのヒロインの幼馴染なんかはなにやら哀愁すら漂っていてよろしい。
 キャラ作画が、エルルゥとアルルゥ、人のいいおっさんの奥さん、京田尚子のばあちゃん、村の男衆、と露骨な差別があるのはまあ、そこはやはりエロゲーというか萌えアニメというか。
 川井英里が歌うED(作者は畑亜貴伊藤真澄)もいい出来。