第八話

 このアニメの原作がどんな雑誌であったかを改めて思い起こさせてくれる、同性に興味がある、アルセイドと同性の敵の登場。クルツ君と薬屋が同じ軍の出身なんてはじめて知ったぜ(わざわざ説明しているぐらいだから、ラゼルも知らなかったみたいだが、ぜんぜん驚いてなかったのは、うすうす察していたということなのか、単にシナリオがいい加減なだけなのか)。
 クルツがラゼルにキス〜ラゼルが平手打ちの流れは、お約束ではあるのだが、クルツの妙なリアクションのせいでどういうギャグなのだかいまいちわからない。続く強姦未遂展開とあわせれば、クルツ&薬屋がラゼルにさらに近づいている話の一環といえるのだけど、クルツきらきらカットを見ただけではその辺はわかりようがないわけで、戸惑いだけが残るのであった。遡って、ロマンチックな別れのシーンを見たと記憶を上書きするのはあまり簡単なことではない。
 わからないといえば、ソレスタ君の糸攻撃もわからない。手から出した糸でどうやって中に吊ることが出来るのかが特に。
 他方、ラゼルが、ミニスカートに臍出しというアングルによっては露出度が飛躍的に上がる格好の今回に限ってドロップキックにハイキック、カポエイラ(というのがあまりああいう攻撃をしない、と今さっき調べて知った)というアングルによっては露出度が飛躍的に上がる動きが必要な攻撃ばかりして、露出度がまったく上がらないのは、わかるようなわからないようなことではある。
 終盤の肝である粉塵爆発は、むかしむかしとある本格ミステリーで知ったのが、今では懐かしい思い出ですが、ここまで都合よく行くのは、高度に発展した科学でもなんでもないけど魔法と区別がつかない気もしないでもない(それに、あれは現代工学か? 化学じゃないのか? まあいいや)。

 と、まあ例によっていろいろいい加減なところを適当に無視したり捻じ曲げたりしつつ、次回に続くのであった。続き物なのに、いい意味で、クリフハンガー気持ちにならない作品である。