第八話「ミリアとアイザックは我知らず周囲に幸福を撒き散らす」

サブタイトルの二人と、イヴとその兄の話。列車の話はあまり進まず。
 メインの二組は、同じ男女のペアでも、まったく雰囲気が違いますな。およそありえない思考回路の持ち主どもと、およそ平均的な思考回路のチンピラでカスの兄と健気で立派な妹。
 ギャングたちの洋画のスーパーインポーズトークはいささか寒いが、ずっとプリッツェルかなにかかを喰ってる無口な奴は、これまた洋画のお約束とおもいつつも、おもしろくないわけでもない。
 三国志とか義経とかはまあいいや。ミリア&アイザックだから。
 そうミリアとアイザックは幸福を撒き散らすのではなくて、フィクションを撒き散らすのである。フィクションは無敵なのである。

 なお、蛮勇を奮うとはどうやらちょっと冷静かつそこそこ的確な判断力を持つことだったらしいジャグジーくんについては、北の国の純くんだと思うことにしました。性格だけでなく「〜わけで」の使わせかたからすると、脚本家もそう思わせる意志満々であると考えられる気もしないでもないわけで、そうでもないと彼がべそをかくたびにいらいらしてしまうわけで、吉岡秀隆がぐじぐじしているならば見慣れた光景なのでストレスがないわけで、今年の冬は寒く、膝の猫が温かいけど重くて足がしびれているわけで。